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洞窟ホームレス株式会社VSFXマルチ商法詐欺

洞窟ホームレス株式会社VSFXマルチ商法詐欺

文章のみの4クルー目の5

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1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.エピ.資料



林太郎さんの考え)
林太郎さんはここを目的がなくても「ただふらっと行けるようなところ」にしたいと言っていた。
前に、林太郎さんの参加していた、仙台市の事業の『こどもセンター』プロジェクトのひとつの『こども未来フォーラム』があった。その事業のなかのプログラム『高校生の杜』での高校生の発言があった。
 「ぼくらが行ってなごめるのはコンビニ。明るくて、入りやすい」「ぼくらが欲しい施設というのはなにかをしに行くっていうんじゃなくて、目的がなくてもただふらっと行けるようなところ」。と。
 それを聞いていた林太郎さん思い出したのが、今の近代的な建物じゃなかったころの元寺小路カトリック教会の信徒館だった。林太郎さんは大学の後半時期にそこにいりびたっていた。
 古いさもない2階建ての5室×2階ひっそりくらいの建物信徒館。下駄箱のある小さい玄関があってそこに、だれだれさんへとかの封筒とかが置いてあった。各部屋には思えばまあたらしくはないソファーがあった。板の間でスリッパだった。
 玄関の右に大きめな部屋があってそこはたいていは大学生くらいの若者たちがいた。
 その大きめな部屋では、たまに「めめ」という子がいれたコーヒーがおいしいということで「めめ」がいれるために手回しのコーヒー挽きをがりがりやることがあった。豆代でカンパの缶があったらしい。
 玄関の左にはビデオが見れる小さめの部屋があった。たまに「おちこんだーっ」てときのだれかがひっそりといたりした。今は完成している新聖堂の募金活動として、古新聞の回収やクリスマスのリースつくり(もみの木)をしていたが、そこではクリスマスのときもみの木の枝葉がいっぱいになっていた。
 その隣には中ぐらいの部屋があった。そこで「聖書研究」というタイトルだけど聖書の一節を読んで互いになにを感じたかとかを話し、それに若い神父さんがコメントしてくれるという講座なんかをやっている部屋があった。その向かいに印刷できる輪転機があった。
 向かいの棟には卓球台があってピアノもあった。
 たいていだれかいた。林太郎はそこで中学生向けの通信とかにイラストをたまに描いていたそうだ。若い神父さんは、そういう若い人達が婦人会のおばさんたちに批判されないように、せっせと掃除をしたりとか、裏方で動いていたらしい。思い起こして見るとそんなにたいした設備でもない信徒館というが、そんなものをイメージしているらしい。

アツシ「林太郎さん、ヌマさんはカフェやってたんですか?」
林太郎さん「やってたみたいね。アツシくん、昔の仙台には、個性的な喫茶店が多くあったんだよ。東京の大学に行ったやつなんかが『東京にはこういうのないんだよ』と言ったもんだった。 こぶりな喫茶店が多かったよ。そこには『おいおい、こんなところ来てていいのかー』っていう浪人が来てるそばに、東北大の院生がいて、いつのまにか勉強を 教えているような光景があった。たくらみをしやすい内装っていうか、話しこめて、そこで『たくらんだ』ミニコミを高山書店っていう今はなくなっちゃた地元の大きな本屋とかが必ず書店に並べてくれてと いう環境があったりしたんだよ」
アツシ「いま、オシャレなカフェ多いですけどね」
林太郎さん「じゃあ、いまドトールのレジの人と話し込むなんてことはないでしょ。」
アツシ「求めているものが変わってきたんじゃないですか?」
林太郎さん「変わるかなぁ?」

しぼんだじゃがいも。リョウさん、ヌマさん)
リョウさんは、風俗店を、あとで説明するヌマさんと経営する事業を始めようとする。ここ でではない。というか、結果的は痛い目にあうことになり、170万円が消えるだけで終わるので、「場所」というまで話は至らなかった。風俗店経営という話 は、もともとは間島に企画を提案する際に関わっていった遠藤という質の悪い男に関わる話だった。

ヌマさんとリョウさんは林太郎さんと同じく「生産経営実務」の同じクラスのおじさんだった。

リョウさん「ヌマさん、ヌマさんはどうしてたのすか?」
ヌマさん「なかなかね、仕事ないです。男性については、たとえるならば、しぼんだじゃがいもじゃがいもですよ。ハローワークには、若いじゃがいもと、しぼんだじゃがいもがあふれている。しぼんだじゃがいも が45歳以上の男。」
リョウさん「いらないっていう意味すか?」
ヌマさん「そうねー。でも、しぼんだじゃがいもには、3つ芽が出ている。『人脈と、貯蓄と、経験』。」
リョウさん「…」
ヌマさん「人脈をねらわれるのが、歩合系の営業。
   生保なんかは200名以上のリストを提出させられる。それが、入社の条件。でも、1年~3年で、独立の契約。」
リョウさん「…」
ヌマさん「貯蓄を ねらわれるのが、FC.(フランチャイズ)。最後のなけなしの
お金を すいとられる。FCの末端は、『それは、本部はねぇ…』と嘆くのばっかり。。。
コンビニも、、、。マルチも似てる感がある。『頭で儲ける…』なんかにはその類の広告が多いよね。朝日新聞も『原稿になる』の広告もそうだけど、その類の 広告多いよね。。。」
リョウさん「経験だけすかやぁ…」
ヌマさん「いや、じゃあ、経験は…というと、今は人件費の安い若者を安くやとって、マニュアルを与えて  でのりきれてしまう。若者も、そうそうばかじゃないので、やっていける」
リョウさん「んだか?」
ヌマさん「あなたひとり雇うよりも、足腰の強い若者のほうが」
リョウさん「んだおな、有能なディレクションをできるひとが少数いればいいんだべな」
ヌマさん「時代が、それほど高品質のものを求めていないということもあるのかな」
リョウさん「んだけっとや、しぼんだじゃがいもというそのもののなかに価値があるはずだとは思いてぇなぁ。なんだか、政治家はや、『福祉目指す』とか言ってでや、あっぺとっぺなことやってんだおんなぁ」
 
ヌマさんが一時期カフェを経営していたので、そのノウハウをまとめて企画をつくるために、林太郎さんが呼んだのだった。
「ヌマさんはゴミ置き場にぶらさがる カラス除けにされているCD-ROMという感じがする」アツシが言う。
アツシ「CD-ROMなんかはたいそうなデータが入っているんでしょ。ものによっちゃ、10万以上するものがあるけど、バージョンアップするといらなくなりますよね。」
林太郎「あ、ゴミの集積所にぶらさがっているやつね」
アツシ「ヌマさんもすごい人だと思うんですけどね」

タカハシさん)

タカハシさんは主に大学の廃棄場からパソコンを入手して、それをアツシがメンテナンスをし、WEBのオークションで販売した。商品の入手が不安定なので、ヤフーのオークションで壊れたパソコンを安く買って、転売するということもしていた。


仙台駅前の雑居ビル、遠藤)
遠藤というのは、マルチ商法をやっていた。主催側ではなくたんなる「鴨」側だ。
仙台駅前のビルに事務所を持っていて不動産業務のようなことをやっていた。遠藤に不動産の資格はなく、秋本という男の資格で競売物件を買って転売するという仕事をやっていたが、実際に仕事はうまくまわっていなかった。
バブルの時期は7億円の資産をもっていたというが、なんだか、佐川急便のもとの社長の裁判でお金を貸してそれが回収できずというようなことがあったり、監視ビデオのシステムを開発させたもののその開発費名目でお金を持ち逃げされたとか言っていた。
しかし、その後に遠藤がおこした行動からは、それが本当にそうだったのか?は疑問がある。遠藤が自分を被害者にしたてあげている感じもあった。しかし、リョウさんと知り合ったときには、そう言っていた。
遠藤がWEB上での「クレジットカードの現金化」という違法な事業をはじめようとしたり、一時期カネをつかんだ元というのは国分町で賭博の場所を開いていたからだということがわかるのはあとのことだった。
リョウさんと知り合った経緯はこうだ。
リョウさんは、遠藤の事務所の前で大量のビデオを見つけた。「生産経営実務」に通っている時である。そのビデオは「ルテイン」というマルチの商材を販売するための講習ビデオで、その中の「自己啓発」もののビデオに惹かれリョウさんがそのゴミ捨て場のビルに居た捨て主の遠藤を訪ねた。
結果、その「自己啓発」のセミナーというのは、部屋のA点からB点まで「前のひとが」やらなかった方法で移動するというようなもので、スキップして移動したり、歌って移動したり、ホフク前進で移動したりとかのありふれたワークショップだったが、「生産経営実務」の通学路だったせいもあり、たまに遠藤のもとをリョウさんは訪ねていた。
当時は、遠藤は男気のあるひとのいいおじさんというイメージだったが、リョウさんが遠藤の事務所に行ってた時期は遠藤もせっぱつまっていった状況だったようだ。
そのときの話は後にするが、リョウさんからの紹介で、遠藤は林太郎さんと知り合う。
当時、遠藤は会社の決算資料を見せて、林太郎さんを安心させていたがそれは改竄されたものだったことが後でわかった。

五橋のカフェ、遠藤)

林太郎さんが、間島社長から「ネットカフェ、パチンコ店、飲食チェーン店の企画」を上げて欲しいと言われたときに、知り合いにパチンコ店に詳しい人が居ると言っていた遠藤にまで、リョウさんの紹介でつながった。

当初は林太郎さんは遠藤の高校生の息子の話を聞いて、かつかつ状態になってきた遠藤に同情した。遠藤の問題はまたあとで話すが、遠藤はそのときに自分のやりたい仕事として「パチンコ店」「風俗店(人妻)」というのをあげていた。
遠藤は、「風俗店」については、本を読んだりしていた。
「自分もこのくらいの年齢になってからでは、これしかないんだ」
「人妻なら、女性も(仕事がない昨今)簡単に集まるでしょう」
と遠藤は何度も言っていた。

結局、遠藤がつないでくれたパチンコ店人脈は使いものにならないおやじだった。ゲーム機械をパチンコ店に納めているというそのおやじは、パチンコ業界の新しい情報を知らないうえに、感覚自体が古かった。
● それでも、間島社長の仕事は遠藤の会社を回してあげることにした。そのうち、5%でもを次の仕事を組み立てましょうということで、本当はプールしておいて事業が進むはずだった。ヌマさんも40代で、彼は独身の次男だ、「ぼくたちは。身体をこわしたら、なにもかにもダメになってしまう」、なにか自分が動けなくなってもおカネの入るものをつくれればと願っていた。
そのときに、遠藤のために調べ、人脈をつないだのが、「パチンコ店」であり、「風俗店」だった。
結局、遠藤はやる気がなかった。正確にいうと、もう全般的に仕事をするという気がない種類の男で、間島社長の仕事を自分はなにもしないでまわしてもらえる環境に適当に話を合わせていたのだった。実際、まもなく、カネをせびるような感覚になっていった。
林太郎さんとモトさんが結局、間島社長への手前もあって、全ての作業をすることになった。間島社長に遠藤の会社をなんとか採用して欲しいとたのみこんだ手前、今更遠藤をはずせないというところもあった。
本来ならば、間島社長に提案しつつ、そこで得た収入をその企画で得たノウハウをスライドして、「パチンコ店」「風俗店」ではないものを、ヌマさんと協力して展開するというはずだったが、遠藤はいつも自分の住むマンションの向かいにあるコーヒー店にいるばかりだった。
遠藤は結局仕事らしい仕事はしていない。はじめは低頭で、「ワープロうちでも何でもします」と言っていたが、コピーすらきちんとできない(原稿の置く位置すらわかっていない)し、書類を預かりはするがなにもしないで「なくした」と平気で言うような感じだった。


ヌマさんのデリヘルの経営、小出「プラチナ」)
しかし、遠藤のために書いた、デリヘルの経営のための企画書をヌマさんが見て、これをやりたいと言い出した。これは、ヌマさんとリョウさんがやることになった。
モトさんのクライアントであるホストクラブの30歳のオーナーの紹介で、デリヘル「プラチナ」のオーナーの小出が紹介された。

ヌマさんと、あとで説明するデリヘル「プラチナ」を経営していた小出は仙台の中心街の飲み屋ではじめてあった。

デリヘルの本をヌマさんは読み漁り、(といっても、5冊くらいしか出ていなかったので、他はキャバクラなどの風俗の本)、「小資本で始められる」という記述を真に受けた。
これは、のちに、(デリヘルが世にではじめた時代はさておき)、現在ではとんでもない誤解であることがわかった。
小出はヌマさんの前で数字を口にしたが、女性集めにけっこうな金額が小出から請求されそうな流れだったため、ホスト志望と冗談交じりに言っていたリョウさんが紹介してくれるという「あやや」いう風俗嬢から集められると踏んで、「女性はこちらで集めますから」と言った。
この言葉が、後に、ヌマさんを大ピンチに引きずりこむ。



リョウさんの直前)
リョウさんは、知り合いの紹介で、登記簿上、会社の社長の肩書きを持ちながらA生命保険に入社した。入社といっても、生命保険の世界は、採用に2枠ある。新卒が入るようなほんとの正社員枠と、保険のおばちゃんたちが歩合で働く営業部隊枠だ。
また、知り合いの紹介といっても、紹介が実はマルチの勧誘のようなシステムを組んである。仲間に引き入れていくら、その引き入れたひとの売り上げでいくら、というような構造になっている。
生命保険は、売り上げを立てているのは、保険のおばちゃんたちだ。そして、実はほとんどのおばちゃん、いや、若いおねえさんや若いお母さんもいるが、そうした女性は2年といない。
その働いている間に、その各人の知り合いが保険に加入することを暗に生命保険の会社は期待している。というわけで、「採用」が積極的に仕事に組み込まれている。
悪質なのは、「ご契約の生命保険会社をご覧になりませんか?」からはじまる勧誘だ。つまり、昼間家にいるような契約者家族の働けそうな奥さんに声をかける。
「生命保険は金融機関です。奥様も、銀行にはいかれますヨネ。ぜひ、ご契約の会社をご理解いただけるように、一度手前どもの生命保険会社をご覧になりませんか?」などと言う。しかし、同じ契約者でおばあちゃんには声はかけない。おばあちゃんは戦力にはカウントしていないからだ。「会社をご覧になりませんか?」で生命保険の会社にのこのこ行くと、ご丁寧に所長や所長代理が挨拶をしながら景品のシャンプーなどを持ってくる。そして、さらにアンケート。要は、「どうです、働けますか?」のアンケートで、そのアンケートのあとには、「3日間、2,3時間の保険の勉強をすると日当が出ます」とくどかれる。(お小遣いになるかも)と3日間通うが、内容は勉強といったようなたいそうなものではない。その次には「どうです、このまま1日5時間程度の1ケ月の保険の勉強をするとバイト代が出ます」とだんだん深みにはまり、2,3ケ月後には実質は厳しい売り上げ歩合の営業に組み込まれていくのだ。
採用のハードルは低いが、入社すると完全歩合がきびしい。フルに働いても4万円というような結果に負けて、ほとんどのひとが辞めてしまう。
リョウさんは、結局採用者が辞めたのを機に辞めた。

「『目標を達成するまでは、決して あきらめないこと』だそうです」「脳は現実と想像の区別ができない」というのがリョウさんのいた生保会社の所長の口癖だった。そのあとに、こうつなげるのだ「達成するまで続けるから、絶対達成するんです」。

(これって、客にとってはストーカーではねえのすかや?)とリョウさんは思った。

この考えは、 女性の副所長も同じで、生命保険提案のためのアポ取りについて「あたし、絶対アポ取れるの。あきらめないの」と言っていた。
こうした「おしつけがましいポジティブ」。ノンブレーキでいつでも前進だけの一直線という感じはブレーキのない自転車だ。「達成するまで続けるから、絶対達成するんです」といういい例が、電話を何度も何度もかけることだった。迷惑だ。

リョウさんは最後にやめるときに、「お会いできなくて残念です」のカードを机の上に置いて、挨拶を所長・副所長にはしないで離れた。

生命保険の必要性)

仕事が取れないわけでもなかったが、いっぱしの金額を稼ぐのは容易ではなかった。
組織替えがあり、担当して種をまいていたエリアが変わったことと、生命保険の内容を知って、生命保険の必要性に疑問を感じた。

生命保険の必要性とは、たとえば、生命保険では高額療養費制度を十分に説明しない点だ。サラ金の「ご利用は計画的に」の注意よろしく、小さな文字で書かれてはいるが、ほとんどの契約者は実際は読んでいない。
たとえば、結婚して子どもが生まれたなどで、いざ死んだらお金が必要という死亡保険は社会保障制度の不備な日本では必要だが、医療費の自己負担額が高額となったときには、家計の負担を軽減できるように、一定の金額(自己負担限度額)を超えた部分が払い戻される高額医療費制度が日本にはある。だから医療費に関しては、生命保険は、アメリカほど重要ではない。
たいていのひとが、保険にかかっていてもとがとれたと喜んでいるのは「医者にその病気で払ったお金」と「その病気で保険会社でもらったお金」をくらべている。どれだけそれまでに保険金をかけ続けているのかの総額を忘れている。保険は実は家につづく大きな買い物であることを意識しないのだ。
保険会社の出すパンフレットは、「うそではないが、誤解を招く」ようにできている。たとえば、いったいいつ病気にひとがなるかというようと、ほとんどは高齢になってからかかるのだ。データが厚生労働省の「患者調査」という白書から引用されているが、もとのデータは表現のしかたでどのようにも演出できるのだ。
他にも、いままで貯められているお金を加入者が意識していないことや、誤解を招くネーミングもある。

リョウさん「みんな掛け金と戻りの金額の計算をちゃんとやっているのすかやと思うのっしゃ。あど、保険で定期っていうと、定期貯金と錯覚していないのすかや?」
林太郎さん「定期って保険でもありますよね」
リョウさん「生命保険ではや、期間が定まっていることを定期って言ってんだぁ。」
林太郎さん「あ、そうなんですか。定期貯金みたいにお金たまるやつじゃないんですね」
リョウさん「んだ。こんな話があるだぞわ。脳の血栓関係は入院が30から60日とかあっけどや、ほとんどは5日以内に出されてしまうんですとわ。そのわずかな入院費もらうためにや、月に3万もかけているなんて『ほでなす』でねのすかや?」
林太郎さん「『ほでなす』?」
リョウさん「ばーかだ、馬鹿」
林太郎さん「でも、保険かけてて、得したって話ありますよ」
リョウさん「そこまで払い込んだ額との差じゃなくてや、保険でおりた額と、入院費手術費の計算でや そっちのほうが高く出るのはあたりまえだべや。んだってや、高額医療補助だってあって、7万以上の手出しってそうないんでがすと」
林太郎さん「通院は?」
リョウさん「通院のときだぁ、金がかかるのはな。それもや、癌のときだ。月に7万ずっとかかるとかあっからや。で、入院してから通院ってのでねぇいと出ねしや、そういうの使うには通院用のところにはいっておかないといけないんですとわ。気が付かねーっちゃぁ、普通。んだべ?」
林太郎さん「でも、2人に1人は癌ですよね。死因が」
リョウさん「それも、ほとんど『ご高齢』になってからだっちゃ。そこでや、保険が切れているひともいっぺし、終身でもそこまで払った金額はおどけでねぇ金額でがすとわ」
林太郎さん「会社に、来てたなぁ、かけてる保険会社の営業のひと『担当変わりました』とか言って」
リョウさん「保険会社はや、同じ会社からのかけかえだと、かならず高いものをすすめんだぞわ。んだって、会社の利益になんねーがらな。だから、ほんとは 経費的なものだけを考えるのならや、ほとんど、他社に乗り換えたほうがいいんでがすと。 他社からだと、規定が甘いんだぁ。」
林太郎さん「そうなんですか」
リョウさん「保険はや、家の次に高い買い物なんでがすと。車よりも高い金を出しているんだぁ。死亡保険はいぐてもや。残された家族のためさ、必要な生活費を 保険会社が払う。それはいいど思うんだけっとや、医療保険の掛け金高すぎるっちゃぁ!やりかたあるけどなぁ。保険会社はこれこれこういうセットでないと契約取っちゃダメってパソコンではじかれる契約があるんだげどや、一旦生命保険会社にとって有利な契約で結んでや、2,3ケ月後に不利なパーツをはずすんだぁ。それは契約者の自由だがらや、保険会社はなんのかんの言えねぇのさ。生命保険の営業は止めに来っけどや」
林太郎さん「なるほど」
リョウさん「『保険のほうが入院費より多く出た』ってや、たしかに振り込んだ総額は忘れてんだおぉん。あとや、保険かけてで、お金がたまっていることを知らないひとが、いつのまにか取り崩されているという契約もあんのっしゃ。逆に、たまっていると誤解しているけど、ぜんぜん掛け捨てで貯まってねぇのもあんでがす」
林太郎さん「そっか。生命保険の営業のおばちゃんというのは、なぜああも黒いスーツを着用するんだろね?お葬式に突然呼ばれるってことがあるの?なんだか、営業開始の時間の生命保険の出口は、カラスの群れみたいに見えるんだけど」。


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仙台空港そばのファミレス、あやや)
ヌマさんが、リョウさんの知り合いのモト風俗嬢の紹介で「あやや」と呼ばれていた現役風俗嬢とあったのは、仙台空港そばのファミレスだった。
松浦亜弥に似ているというふれこみだったが、実際には1950年ころのアメリカのマンガ(ペコちゃんのモデルとなったメリー)にそっくりだった。そばかすだらけのヤンキー(不良という意味ではなく)ながら、その後も彼女のことを指して「あやや」と呼んだ。
「あの子じゃ、再指名はないね」「ねぇな、あれはさすが『三大ブス』の仙台だなや」
とヌマさんとリョウさんは帰りの車で話した。
化粧が油で浮いていた。
あややはヌマさんにデリヘル業界の話をし、待機室にはどこのマンションなら貸してくれるなどという話をした。あややは4名はすぐ集められると言った。
ヌマさんがコネをつけたさおりという風俗嬢も、「3名はいる」「そんな女の子たくさんいるよ」と言っていた。あややは店には入れないほうがいいということで、7人は確保できると踏んだ。ところが、それを「あて」にするところが、そのままヌマさんのカタギさだったのだ。「甘さ」と言い換えてもいい。

あややと元風俗嬢には3万円を渡した。あややは、「いいよ」と言いつつも、それを受け取り今度「その子」連れてくるからと言って別れた。リョウさんがあややのほうの管理をし、ヌマさんが、同じくリョウさんが見つけてきたさおりのほうの人集めを再確認することとした。

その3日後、
あと、2時間でさおりがプラザに来る時間に、ヌマさんがさおりに「今日はよろしくお願いします」とメールした。すると、20分後に、「仕事(違法ハコヘル)が終わらないから、行けない」と返信が来た。「それは、大変だね、時間ずらしますよ」とメールを返すと、そのまま返信はなく、連絡は途切れた。
リョウさんがあややに「紹介してくれるコどうだべ?」と電話をした。
あやや「また、(お金を)もらえるの?」
リョウさん「今度はないと思うけどや、あなたにはやオブサーバーとして優遇していくつもりだからや」
あやや「じゃあ、声かけてみるから」と快い返事をした。そのあと、あややはリョウさんの電話に出なくなってしまった。

風俗嬢 さおり)
リョウさんのアクセスしたさおりのことについて。

さおりは仙台のテコキの店で働いていた。
もちろん、仙台では違法であって、店の女性は「摘発」を怖がっていた。

さおりは山形の出身で、東京、仙台と渡り歩いてきている。
まだ、24歳だが、おちつきはらった態度は30歳代の感じがある。
胸が小さく、ネットでの書き込みでは「おっぱいに空気入れて出てこいや」などと苦情を書かれたりするが、かならずファンからフォローが入る人気がある。
ネットの書き込みからは、プレイがエロい。
テコキは女性がパンツ1丁(他店はそれに、シャツを羽織るケースもある)で、男性は全裸で行う。(店によっては、男性は下だけ脱ぐケースもある)

陰部の洗浄などはおこなわずに、ペペと呼ばれるドロッとしたローションで陰部のマスターべーションをはじめる。
体位は、男性が仰向けで寝た状態に添うやりかたと、「コアラ抱っこ」と呼ばれる向かい合って足をからめあう姿勢の2つがある。
その「サービス」中に、さおりが、客の身体をさわったり、相手の顔をやさしげに覗きこむのがたまらないらしい。

さおりは、東京でDVの男性と同棲していた。この時期、その男性がネットで全国にSMの女性を派遣する仕事をしており、その手配をさおりはしていた。男性はDVだったが、「自分にだけそうしたことができる」「なんとか、自分がしてあげなければいけない」というような不思議な感覚に酔いしれるらしい。

仙台のテコキの店では、新人が本番を客によってされるという事件があった。
新人だからかってがわからずに客の行動に流されてそれを行っていた。
店のシステムでは、20分、30分のコースがあったが、この新人だけはなぜかダブル、つまり30分×2=60分のコースが多い。それも、入店時に「ダブルで」というので、いわゆる遅漏が、時間がたりずに泣く泣く延長するのと勝手が違いなにかあるのでは?と睨んでいた。
店としては、暗黙の了解の部分もあるが、下手に噂がひろがると摘発の対象になるので、管理はしている。
さおりが、その新人が5部屋あるうちの廊下からすきまごしに覗き込める部屋に入っているのを確認した。店のオトコを呼んだ。すきまから客の動く腰が見えた。店のオトコは部屋のドアを開けた。ドアは鍵はかからないようになっている。
新人のオンナの子は「ごめんなさい、ごめんなさい」と泣き、客は50万円を請求され、免許証をひかえられた。客は店を飛び出すと、30000円を銀行から下ろしてそれを出し、あやまって帰った。

さおりは、本番はしない。正規のサービス内で満足させる派だった。

リョウさんとは、リョウさんのしていた「占い」で知り合った。
「オトコ運」が悪い、除霊したいと言って来たそうだ。リョウさんは占いはするが除霊はしない。というよりか、そうしたものを一切信じていない。



風俗について、ヌマさんのファイル)
ヌマさんファイル
ソープランド、ハコヘルなどのちがいについて




ハコヘルの違法性など


猥褻の定義で微妙な3形態の風俗店



デリヘル経営座礁)

このあとの小出とのトラブルはすごかった。ヌマさんが拉致られるのではというようないきおいの事件があったが、それは後で書く。
最後のシーンは次のようなものだった。

ヌマさんに小出はなぐりかかりそうな勢いで打ち合わせ場所のホテル「プラザ」にやってきた。ノウハウを教えてくれるという50万円を出した揚句の、言ってみれば雇い主なのに、おびえているのはヌマさんのほうだ。「なんすか、ケンカ売ってんすか?」小出は言い放った。

その1時間後、ヌマさんとリョウさんの風俗店経営の夢は終わった。終わったと思った途端、「面接をおねがいしたい」とかいう子が3名くらいでてきたけど、 どうせ、ここでスタートしてもこのこたちをぼくらでは往なせないのではと不安になってそこから進めようとはしなかった。夢と170万円が消えた。
結局、コンサル料として小出に50万円。活動費として20万円、小出が結局は自分の店で研修を名目で使っていたショウタの人件費75万円、他に経費が25万円が消えた。
リョウさんはそのとき、某ホストの言葉 「ぼくは 夢を売ってるんだ。それを 叶えるか、あるいは、夢がさめてしまうかは  ぼく次第ではなく、きみ次第だったんだ」を思い出していた。
※ショウタは後に小出がヌマさんの店の店長にするからといって、連れてきた。
モトさんと小出の共通の知り合いのホストクラブ経営者の弟だ



デリヘル企画案)

デリヘル企画案だけが残った。
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デリヘル企画案
●●●●●●●●
予算は200でスタートする.
色恋デリ/仙台風俗ゼミナール
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1:色恋デリ
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1)コンセプト
恋人がいない男性に向けて
恋人のいない30代男性に、恋人を宅配。
笑顔や気遣いや、挨拶の清楚さとベッドのエロさの落差、ほめるみつめるだきしめるの恋人攻撃で精神的にはまることうけあい。
時間内はお客さんの彼女になりきって、恋人気分を盛り上げる
リピート率が高いものをめざす。
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2:仙台風俗ゼミナール
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1)コンセプト
WEBにおいて検索キーワードとして高い「仙台 風俗」をおさえる。
風俗オタク研究家がこだわってこだわって、毎月仮名での仙台のデリヘル事情をレポートしながら、反面教師として自分の店でトライ&エラーをつづけているという店で、WEB上で仙台のデリヘルの体系化を試みるとともに、仙台のデリヘルへの客の希望をあげていく。
県警に日参し、県警の情報をアップしていく。
(法的なことも書き、県条例のできた経緯なども論じ「ハコヘル」の是非を今更ながら語る)
予約をメールでとれるようなシステム化をすすめる。
HPで、仙台のデリヘルの研究をしていく。
そこで得た調査結果を公開しつつ、スタッフで実現していく。
HPのアクセスアップを指向し、他店の広告も得ていく。
その具現化として第一弾として「色恋デリ」をつくったというストーリーをつくれば、第1案と同時に進めることができる。

2)内容
女性はファイルで選んでいただき、お互い(女性にも選択させるシステムをうたう)に「いい」となれば宅配になる。
ニーズを聞く)恋人気分を盛り上げるデリヘル/友達感覚がいい
上下関係/SM関係/痴女(SMと痴女はちがう) 姉風、ツンデレ、妹風 
以上コース分けする

3)スタッフ教育
禁止事項
禁句「彼氏じゃないし」「すぐ、やってぇ」「もう、いかなきゃなんない」
「次が埋まっている」「今終わった」
禁止事項 追加料金
サービス手順)
広告に、内容の流れ「見つめる、さわる、髪をなでる、抱きしめる、耳元でささやく」を歌い、歌うことでシステム化する。
サービス後の早急なうがいなどの基本を徹底して教育する。

!)流れよく、現金授受などをおこなう
 
---略---

注意点)
みつめる
手を繋いで、シャワーに
手をお客様の「腰に、胸に」そえる
うがいをすぐに客にさせる
嬢もうがいをするのを見せる、洗うのも見せる
耳もとでささやく
ほめる視点
ねぎらう視点
髪をなでる
顔をなぞる、みつめる
口をあてる、ほおに、まぶたにキスは1段階置く
おじぎの角度。 ノックの方法。

(退出の時にも手をにぎるなどハイタッチを基本とする)
指名して欲しいのを指名割引カードで表現する。
帰るときに必ず電話するように。 ...

4)後方支援
スタッフに))緊急連絡携帯
お客様に))風俗電話相談室
いろいろ(知識を)教えて欲しいお客様には教える
ヌマさん風俗ファイル)
ソープランド、ハコヘル、デリヘルのちがいについて
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ハコヘルの違法性など
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猥褻の定義で微妙な3形態の風俗店
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